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二重盲検試験:placebo(プラセボ)とnocebo(ノセボ)

 薬効も副作用もない薬をplacebo(プラセボ)と言います。placeboを飲んでも薬効が生じることがあります。この効果をplacebo効果と言います。薬であると信じると、暗示効果で症状が好くなることがあるのです。そのほかにも自然経過で症状が好くなることもあります。placebo効果にはこの自然経過で症状が改善することも含まれます。
 placeboは二重盲検試験で用いられます。通常は同一疾患の患者さんを無作為に2群に分けて、一群には本物の薬を、別の一群にはplaceboを投薬します。この際、患者さんも医師もどの患者さんが本物の薬を飲み、どの患者さんがplaceboを飲んでいるのかは分かりません。そのため二重盲検試験と言われます。二重盲検試験に参加する場合には、患者さんへの説明が必要になります。
 placeboには副作用がないと記載しましたが、実は副作用が起こります。本物の薬かもしれないという暗示により副作用がおこるのかもしれません。単なる偶然で副作用が起こったのかもしれません。placeboに含まれる物質に対するアレルギーかもしれません。Placeboによって生じる副作用もplacebo効果というべきかもしれませんが、それでは混乱が起こります。そのため、Placeboによって生じる副作用をnocebo(ノセボ)あるいはnocebo効果といいます。

by fibromyalgia11 | 2011-10-08 17:19 | FMの薬物治療総論
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世界標準の線維筋痛症を専門家が説明します


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