線維筋痛症患者の自殺の原因は必ずしも痛みや将来への悲観ではない


 線維筋痛症患者さんの自殺の原因は主に3つです。痛みや将来に悲観して自殺、リストカットの際誤って出血が多くなり結果的に死亡、抗うつ薬や抗痙攣薬の副作用としての自殺の三つです。典型的な場合には鑑別はつくと思いますが鑑別が困難な場合もあると思います。
 遺書があったり、遠くの自殺現場までわざわざ出向いたり、自殺の準備に手間をかけていたり、自殺後の準備ができていれば痛みや将来に悲観して自殺の可能性が高くなります。
 リストカットを繰り返しており、刃物での出血死の場合には、リストカットの際誤って出血が多くなり結果的に死亡した可能性が高くなります。
 問題は抗うつ薬や抗痙攣薬の副作用としての自殺です。特にSSRIでの自殺は要注意です。論文上はSSRIで自殺が増えるという強い根拠はありません。恐らく、SSRIにより自殺が減る要素もあるからです。しかし、個人レベルでは間違いなくSSRIによる自殺があります。私の処方したSSRIで強烈な自殺念慮が生じました。私はそれを症例報告しています。自殺のみならず殺人も起こります。アメリカのコロンバイン高校の銃乱射犯の一人はSSRIを飲んでいたという報告があります。SSRIによる自殺は未成年ではなく、40を過ぎた人にも起こります。SSRIによる自殺の特徴は以下の通りです。通常SSRIを処方して数日以内、あるいはSSRIを増量した数日以内で起こります。暴力的な自殺(飛び降り自殺や飛び込み自殺)の頻度が多くなります。日常生活圏での飛び降り自殺の場合にはSSRIによる自殺を疑った方がよいと思います。
 SSRIによる殺人に関しては自殺以上に問題が大きくなります。ここではそれに関しては述べません。
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by fibromyalgia11 | 2012-03-25 16:31 | FMの雑感
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世界標準の線維筋痛症を専門家が説明します


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