手が動かない臨床医、医学生の方へ、新しい臨床科、慢性痛科

 
 臨床医の場合、下肢はなくても何とか仕事はできます。しかし、上肢あるいは手が動かなくなれば仕事をすることが困難あるいは不可能になります。医学部在学中あるいは医師になって外傷や疾患により一つの上肢あるいは手が動かなくなることがあります。臨床医として就労する場合、ほとんどの臨床科での就労は不可能になります。その場合、ほとんどは精神科医になっています。一部の医師は皮膚科医になっています。その場合でも手術はできません。カウンセリング業務を行う医師もいます。私が従事している慢性痛科がその選択肢の一つになります。現時点では正式な慢性痛科はありませんが、膨大な患者さんがいます。慢性痛科が対象にする患者さんは中枢性過敏症候群の中で精神疾患であるうつ病、不安障害、PTSD以外の疾患です。具体的には線維筋痛症およびその不全型(有病率約20%)、むずむず脚症候群(有望率2-5%)などです。片頭痛、機能性胃腸症なども含まれます。頭痛、腹痛を訴える患者さんは専門の診療科へ紹介し、特別な疾患がなければ慢性痛科で治療をすればよいのです。
 現在、このような患者さんを治療する診療科は日本にはありません。多くの患者さんが難民になっています。実は、これらの患者さんの診療は片手で行えます。そのため手が動かない臨床医が就労する選択肢の一つになりえます。
 慢性痛科医になる長所
1:前述したように片手でも診療が可能です。神経ブロックは無効です。有酸素運動の指導や、薬物治療が主な治療です。診断の際にも片手で何とか可能です。
2:患者数が膨大ですが、それに従事する医師が少なすぎて難民が多数います。
3:少しの勉強ですぐに各県で一番の医師になることができます。
4:精神科のキャリアはとても役に立ちます。線維筋痛症を中心とした中枢性過敏症候群の各疾患はうつ病や不安障害などの精神疾患を頻繁に合併します。精神科ではこれらの疾患は身体表現性障害の中の身体化障害や疼痛性障害と診断されていますが、実は線維筋痛症と診断して線維筋痛症の治療をした方が治療成績が向上します。
 卒業後まずは精神科医として働くことをお勧めいたします。私は自称慢性痛科医(元整形外科医)です。1年間研修が可能であれば精神科で研修したいと思っているほどです。現実には給与の問題、現在治療している患者さんを誰が治療するのかという問題があり研修はできませんが。

短所
1:世界では常識の疾患ですが、日本ではインチキ扱いされています。それを跳ね返す根性が必要です。
2:あまり儲かりません。
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by fibromyalgia11 | 2012-10-04 20:52 | その他
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世界標準の線維筋痛症を専門家が説明します


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