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線維筋痛症診療ガイドライン2017は大問題

線維筋痛症診療ガイドライン2017は大問題

 私は「線維筋痛症診療ガイドライン2017」の作成に加わった。19の章を担当した。この数は圧倒的に多くダントツの1位である。しかしこれは基礎資料を集めただけであり、最終判断をする委員になりたいと希望したが拒否された。

 今回日本線維筋痛症学会は「線維筋痛症診療ガイドライン2017」の試案を作成しそれを公表し、パブリックコメントを求めたが既に締め切られていた。当然ながら私に「線維筋痛症診療ガイドライン2017」の試案を作成しパブリックコメントを求めていることを知らせるべきであるが、19の章を担当した私には何の連絡もなかった。私がそれを知ったのは昨夜であった。私に問題点をつかれることを恐れたためかもしれない。

 前回のガイドラインよりは少し改善されたが、今回の「線維筋痛症診療ガイドライン2017」にも大きな問題がある。エビデンスに基づいた振りをしているため、問題はむしろ大きいかもしれない。今後順次具体的な問題点を報告する。

 日本線維筋痛症学会が作ったガイドラインの問題点は、特定の人間のエビデンスに基づかない個人的な意見にエビデンスがあるかのようなお墨付きを与えた点である。私は線維筋痛症のみならず神経障害性疼痛の英語論文を徹底的に読み、それを基に実際の診療を行っている。私はその問題点を特定の人間に、理事、評議員会でぶつけた。当然ながらその人は激怒して私は評議員の座を失った。正確に言えば、私の問題点指摘後に評議員という役職を廃止したため、自動的に評議員ではなくなった。特定の人間が作った問題点を、面と向かって批判する者は私だけである。このガイドラインにはエビデンスに基づいた正確な記述がある一方、エビデンスに基づかないがエビデンスがあるかのような記述が混在している。ほとんどの人はそれに気がつかないため危険なガイドラインである。何度も言うが、問題点に気がついている者は私以外にも少数いるが、それを公言している者は私のみである。このガイドラインは患者さんに不利益をもたらしてしまう。

 私を最終判断をする委員にしないことはある意味では妥当な判断である。これまでのガイドラインの問題点を懺悔しないと適切な「線維筋痛症診療ガイドライン2017」を作成できない。過去のガイドラインの問題点を曖昧にしてごまかしている。患者さんのために、次のガイドラインでは最終判断をする委員の一員にしていただきたい。

 今回の「線維筋痛症診療ガイドライン2017」の最大の問題点は、本文中で述べられた記載の根拠となるべき引用論文が不適切なことである。引用論文はあるが、本文中で述べられた記載のどの部分の根拠となる引用論文であるのかが不明な点である。これにより、いい加減な記載が許されることになる。個々の章の問題点は順次報告する。




by fibromyalgia11 | 2017-03-01 17:51 | FMの雑感
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世界標準の線維筋痛症を専門家が説明します


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