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妊婦に対するアセトアミノフェン投与は子供の肛門性器間距離を短くする(不妊の危険性が増加)



研究デザイン、大きさ、期間
:2001年から2009年まで1つのUK産科病棟で妊娠12週で集めた妊娠女性を集めた前向きコホート研究(CambridgeBaby Growth Study),そして幼児の24か月まで経過観察.集めた2229人の女性のうち,1640人は出産後まで研究を続け、そのうち676人は男性を出産し、薬物消費アンケートを完了。参加者、方法:妊娠中母親の自己報告の薬消費と周産期の投薬はアンケートで調べた.幼児肛門性器間距離(anogenitaldistanceAGD) (2006年前半から計測), 陰茎の長さおよび睾丸下降は生後0, 3, 12, 1824か月で評価し年齢特異的なZ scoresを計算. 3つの妊娠期間 (<8, 8-14週、および >14)paracetamol摂取とこれらの結果の関連をlinear mixedモデルで調べた. 681人の男性幼児のうち225(33%)が妊娠中にparacetamolに暴露され、そのうち68人が8-14週での暴露であった. AGDの計測は434人の男性幼児で可能であった。主要な結果: 他の期間は関連はないが、妊娠814週でのParacetamol暴露は出生から生後24か月までの短い肛門性器間距離(anogenitaldistanceAGD) と関連(by 0.27 SD,95% CI 0.06-0.48, P = 0.014). この現象は体の大きさとは独立。Paracetamol暴露は陰茎の長さや睾丸下降とは関連せず。本研究の問題:その他の薬や内分泌かく乱物質による交絡因子は考慮できなかった。コホートはUKの妊娠女性を完全には代表できなかった, 特に母親の民族や喫煙状態の点では。記憶間違いによる paracetamol暴露の分類の間違いが起きたかも。まとめ:妊娠814週での子宮内のparacetamol暴露 は生後24か月での短い肛門性器間距離(anogenitaldistanceAGD)と関連。

Fisher BG, Thankamony A, Hughes IA, Ong KK, DungerDB, Acerini CL: Prenatal paracetamol exposure is associated with shorteranogenital distance in male infants. Hum Reprod. 31(11). 2642-2650, 2016.

以下は男にとって気になるその距離とは?から引用

http://blog.livedoor.jp/science_q/archives/1482846.html

世の男性の抱える悩みの第1位 は薄毛かもしれませんが、その次くらいに来るのが自分の「種」に関する心配ではないでしょうか。果たして自分の「種」は正常なのだろうか?調べるのは簡単です。ちょっと病院に行って、顕微鏡で見てもらえばすぐに分かります。でも結果を知るのが怖くて、なかなか行けない人がほとんどでしょう。世の男性諸君は 意外に臆病なのです。でも、病院になんか行かなくても、私物の顕微鏡を持つような理系オタクでなくても、物差しさえあれば即座にそうかどうかがわかる方法が発見されたのです。

511日付で『PLoS ONE』に掲載された論文(購読無料)によれば、その鍵を握るのが「袋」と「穴」の距離なのだそうです。専門的には、肛門性器間距離(AGD:陰嚢の後方境界と肛門縁の間の距離)、簡単に言えばキンタマの付け根から肛門までの距離が短い人ほど、精子に異常をもつ率が高くなるというのです。

今回の論文を発表した米・ベイラー医科大学のMichaelEisenberg氏らは、97人の不妊男性と75人の正常男性のAGDを比較したところ、前者の平均値±標準偏差が31.8±11.3ミリメートルだったのに対し、後者の平均値±標準偏差は44.6±14.1ミリメートルでした。この差が不妊と関係なく、偶然に起こりうる確率(P値)は100分の1以下と、統計学的にも有意な差とのことです。そして、人種の差やその他、身長、体重、ホルモン量などの生理学的差を補正しても、AGDは、男性の不妊性と有意に相関したのです。

さらに、AGDは、精子濃度及び総運動精子数とも有意に相関したといいます。AGD1センチメートル長くなると、精子濃度は1ミリリットル当たり430万個、総運動精子数は600万個増えたのです。これら生殖能力の高さを示す値が、AGDと相関する理由は、不妊の原因となる何らかの化学物質への暴露が、胎児期の生殖器形成不全をも引き起こすからだといいます。Eisenberg氏らは、今後より多くの測定を行い、この方法の精度や再現性を評価しなくてはならないとしながらも、これほど簡単な方法で男性の生殖能力を判定できるのは画期的だとコメントしています。

g001では、お話はこのくらいにして、早速実際に測ってみましょう。用意するものは、物差しと紐と・・・ほんの少しの勇気だけです!肛門性器間距離(AGD) の正確な定義は、左図のようになります。どうしても正確を期したい方は、鏡などを用いながら、それには及ばないという方は、触診により、左図を参考に、正確に紐をあてがってください。そしたら、後はその位置を紐にマークするもよし、その位置にあてがった手をずらさないように紐を移動させるだけでもよし、最 終的に物差しでその長さを測るだけです。

どうでした?不妊男性の平均値である31.8ミ リメートルというは、かなり短い距離だと実感できたのではないですか?でも標準偏差の分を入れるとちょっと・・・と思った方、心配は無用です。標準偏差というのは、今回の観察データにみられたバラツキのことで、そこから算出された平均値自体の信頼性を問う値(標準誤差)ではないからです。標準誤差は標準偏 差をサンプル数(今回の場合は被験者数)の平方根で割ることで求められます。通常、95%信頼区間は、おおよそ平均±2×標準誤差、99%信頼区間は、おおよそ平均±3×標準誤差といわれているので、もしあなたのAGDの測定値が28.431.8-3x(11.3/97))ミリメートルから35.231.8+3x(11.3/97))ミリメートルだった場合、99%の確率で不妊グループの仲間入りということになります。どうですか?恐らくほとんどの方は、35.2ミリメートル以上はあったのではないでしょうか?ちなみに、99%正常男性と言われるためのAGDは、39.744.6-3x(14.1/75))ミリメートルから49.544.6+3x(14.1/75))ミリメートルの範囲です。従って、39.7ミリメートル以上あれば、一安心ということになります。

原著はEisenberg ML, Hsieh MH, Walters RC, Krasnow R, Lipshultz LI. Therelationshipbetween anogenital distance, fatherhood, and fertility in adultmen. PLOS ONE2011;6:e18973.




by fibromyalgia11 | 2017-12-14 19:06 | アセトアミノフェン、NSAID
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世界標準の線維筋痛症を専門家が説明します


by fibromyalgia11
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