2009年の論文、発表、講演

論文
文献抄訳
Proposed new diagnostic criteria for complex regional pain syndrome.
Harden N, Bruehl S, Stanton-Hicks M, et al: Pain Medicine 8: 326-331, 2007
 ペインクリニック30 (2) 251, 2009
 廿日市記念病院
  戸田克広

Question about new diagnostic criteria for complex regional pain syndrome (Letter to the editors)
Pain Medicine 10(3) 598-599, 2009
Hatsukaichi Memorial Hospital
Katsuhiro Toda

Inclusion of thienodiazepines in prescription rate of anxiolytics (Letter to the editors)
Psychiatry and Clinical Neurosciences 63 (3) 430, 2009
Hatsukaichi Memorial Hospital
Katsuhiro Toda

線維筋痛症の診断基準
 日本医事新報 4443 49-52, 2009
 廿日市記念病院
  戸田克広

線維筋痛症に対する十全大補湯の効果
 漢方医学 33(3) 428-430, 2009
廿日市記念病院
  戸田克広

漢方薬の食前投与に科学的な根拠があるか
 日本医師会雑誌 138(7)1397-1399, 2009
 廿日市記念病院
  戸田克広

線維筋痛症とchronic widespread pain(CWP)・不全型CWPの治療成績の比較
 臨床整形外科 44 (12) 1203-1207, 2009
 廿日市記念病院
  戸田克広

向精神薬の添付文書における自動車の運転等についての記載は修正すべき
精神科治療学 24 (12) 1534-1535, 2009
廿日市記念病院
  戸田克広

Side-to-side asymmetry in trigeminal neuralgia-multiple factors theory-
Oral Science International , 6 (2) 95-99, 2009
Hatukaichi Memorial hospital, Department of Rehabilitation
Katsuhiro Toda

書籍
脳脊髄液減少症データ集Vol.2研究会最新発表報告
外傷性脳脊髄液減少症における線維筋痛症とchronic widespread painの割合
脳脊髄液減少症研究会編
 2009年、大阪、104-107、メディカルレビュー社
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広
 福山光南病院麻酔科
  石川慎一
 福山医療センター脳神経外科
  守山英二

発表

線維筋痛症を含むchronic widespread pain患者における痛み度等の評価指標間の相関と痛み度を含む評価指標による両群の比較
 第82回日本整形外科学会学術総会
  2009.5.14-17 福岡市
  廿日市記念病院リハビリテーション科
   戸田克広

線維筋痛症、chronic widespread pain、不全型chronic widespread painの症状の比較
 第46回日本リハビリテーション医学会学術集会
2009.6.4-6 静岡市
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

回復期リハビリテーション病棟で急性転化をきたし転院となった患者の検討
 第46回日本リハビリテーション医学会学術集会
2009.6.4-6 静岡市
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  吉川正三、挾田 純、戸田克広 
 
線維筋痛症とchronic widespread pain(CWP)・不全型CWPの治療成績の比較
 日本ペインクリニック学会第43回大会
2009.7.16-18 名古屋市
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

三叉神経痛における疼痛の分布
 日本ペインクリニック学会第43回大会
2009.7.16-18 名古屋市
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

選択的セロトニン再取り込み阻害薬により強い自殺念慮と他殺念慮が生じたchronic widespread painの1例
 第1回日本線維筋痛症学会
2009.10.11-12 大阪市
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

治癒した不全型慢性広範痛症の1例
 リハビリテーション・ケア合同研究大会広島2009
2009.10.23-24 広島市
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

講演
線維筋痛症と慢性広範痛症
 2009.11.26
 広島心身医療連携研究会
 広島市(安佐医師会館)
[PR]

# by fibromyalgia11 | 2011-08-05 18:42 | FMの雑感

2010年の論文、発表、講演

論文
外陰部痛には線維筋痛症の治療が有効である
産婦人科治療 100(2) 238-240, 2010
 廿日市記念病院
  戸田克広

不定愁訴と線維筋痛症、慢性広範痛症
診断と治療 98 (3) 512-513, 2010
 廿日市記念病院
  戸田克広

The revised Fibromyalgia Impact Questionnaireの紹介
—線維筋痛症やchronic widespread pain(慢性広範痛症)の生活の質の新しい評価方法—
広島医学 63 (3) 133-135, 2010
 廿日市記念病院
  戸田克広

間質性膀胱炎や慢性前立腺炎には線維筋痛症の治療が有効かもしれない
 臨床泌尿器科 64 (6) 440-441, 2010
  廿日市記念病院
  戸田克広

慢性痛はうつ病とは独立した疾患として治療しよう
 最新精神医学15 (3) 299-302, 2010
  廿日市記念病院
  戸田克広

各学会で統一された疼痛に関する日本語医学用語が必要
 日本医事新報 No 4498(2010年7月10日) 99-100, 2010
  廿日市記念病院
  戸田克広

線維筋痛症や慢性広範痛症は世界の常識
 日本医事新報 No4502(2010年8月7日)63-64, 2010
  廿日市記念病院
  戸田克広

Prevalence, Classification, and Etiology of Pain in Parkinson’s Disease: Association between Parkinson’s Disease and Fibromyalgia or Chronic Widespread Pain
 Tohoku J. Exp. Med. 222 (1)1-5, 2010
Hatukaichi Memorial hospital, Department of Rehabilitation
Katsuhiro Toda
Department of Health Services Management, Faculty of Health and Welfare, 
Hiroshima International University
Toshihide Harada

Treatment of Chronic Widespread Pain is Similar to Treatment of Fibromyalgia Syndrome throughout the World [Letter to the editor]
Journal of Musculoskeletal Pain 18 (3) 317-318, 2010
Hatsukaichi Memorial Hospital
Katsuhiro Toda

月経困難症には線維筋痛症の治療が有効かもしれない。
 産婦人科の実際59 (10) 1547-1549, 2010
  廿日市記念病院
  戸田克広

更年期障害には線維筋痛症の治療が有効である
産科と婦人科 77 (11) 1373-1375, 2010
 廿日市記念病院
  戸田克広

漢方薬の体質改善効果の機序―脳細胞の変性修復説
 漢方と診療 1 (4) 39, 2010
  廿日市記念病院
  戸田克広

書籍
線維筋痛症がわかる本
 2010年、東京、主婦の友社、戸田克広

新聞
線維筋痛症 治療法はある
 朝日新聞2010年1月12日8 ページ
 戸田克広

発表
外傷後に発生した線維筋痛症における脳脊髄液減少症の割合
 第8回脳脊髄液減少症研究会
2010.2.13-14 神戸市
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

初回の脳槽シンチグラフィーでは診断できなかった外傷性脳脊髄液減少症の一例—徐々に発症した脳脊髄液減少症の可能性—
 第8回脳脊髄液減少症研究会
2010.2.13.-14 神戸市
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

線維筋痛症患者において食後疼痛を訴える患者の割合
 日本ペインクリニック学会第44回大会
2010.7.1-3 京都市
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

女性線維筋痛症、慢性広範痛症、不全型慢性広範痛症患者における受動喫煙者と非喫煙者の症状の比較
 日本ペインクリニック学会第44回大会
2010.7.1-3 京都市
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

Efficacy of Lafutidine for Fibromyalgia
 The 13th World Congress on Pain
 2010.8.29-9,2 Montreal
 Department of Rehabilitation, Hatsukaichi Memorial Hospital
Katsuhiro Toda

カナダ国民において線維筋痛症の病名を知っている人の割合
 日本線維筋痛症学会第2回学術集会
 2010.11.13-14 東京
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

日本語版Fibromyalgia Impact Questionnaire(FIQ)と日本語版revised FIQの比較
 日本線維筋痛症学会第2回学術集会
 2010.11.13-14 東京
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

講演
ディスカッション 難治症例症例について
 第8回脳脊髄液減少症研究会
2010.2.13-14 神戸市
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広 

線維筋痛症の類縁疾患と鑑別すべき疾患
−肩こり、腰痛症から慢性広範痛症、線維筋痛症へ−
 2010.5.22 山口市
第二回山口県線維筋痛症フォーラム
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広

線維筋痛症と慢性広範痛症
 2010.6.11 東京
 『線維筋痛症』に関するプレスセミナー
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広

エビデンスからみた国際的な治療の動向―エビデンスの重要性と実際の診療との差―
 2010.11.13-14 東京
 日本線維筋痛症学会第2回学術集会
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広

慢性痛と線維筋痛症<腰痛症、肩こりから慢性広範痛症、線維筋痛症へ>
 2010.12.5 広島市
 スーパーライザー治療セミナー2010
 慢性痛と線維筋痛症、その病態とメカニズム
 廿日市記念病院リハビリテーション科
  戸田克広
[PR]

# by fibromyalgia11 | 2011-08-05 18:41 | FMの雑感

線維筋痛症に入る前の臨床経験の一部は有害である

 日本では学生時代から線維筋痛症を習い、適切な治療方法を教科書で勉強し、線維筋痛症を治療している医師は現時点では一人もいません。現在、線維筋痛症の治療を行っていいる医師は、医師になって10年以上経過して線維筋痛症に出会いました。そのため、それまで行っていた経験を線維筋痛症の治療に持ち込みがちです。線維筋痛症の治療に有用な経験もありますが、有害な経験もあります。線維筋痛症を認めない医師は別として、線維筋痛症を認めて線維筋痛症の治療を行う場合に起こりやすい癖を記載します。

精神科・心療内科:痛みはうつの結果であると見なしがちです。そのため、SSRIという抗うつ薬を使用しがちです。SSRIは線維筋痛症にはあまり有効ではありません。抗不安薬を頻繁に長期使用します。抗不安薬の長期使用は依存を引き起こしやすく、危険です。

整形外科・リウマチ科:NSAIDやステロイドを使用しがちです。炎症を合併していない限り、線維筋痛症にはステロイドは有害無益です。

ペインクリニック:神経ブロックをしがちです。線維筋痛症には神経ブロックは無効です。神経ブロックには人生を台無しにしてしまう重篤な副作用があるため、線維筋痛症にすべきではありません。

 私は複合性局所疼痛症候群(CRPS)から線維筋痛症に入りました。初期のCRPSにはステロイドが有効ですが、それは自重しました。CRPSに有効な局所静脈内ブロック、交感神経ブロック、脊髄電気刺激、大脳の運動野の電気刺激は線維筋痛症には無効です。CRPSに有効な薬や個々の薬の使用方法(上限量を使用せず無効と見なさないなど)の知識は線維筋痛症の治療に非常に役立ちました。
[PR]

# by fibromyalgia11 | 2011-08-05 18:40 | FMの治療総論

日本の麻酔科医・ペインクリニック医への線維筋痛症・慢性広範痛症の普及度

日本ペインクリニック学会第45回大会
2010.7.21-23 松山市

抄録

日本の麻酔科医・ペインクリニック医への線維筋痛症・慢性広範痛症の普及度
Diffusion of fibromyalgia and chronic widespread pain in Japanese anesthesiologists and/or pain clinicians

【目的】日本ペインクリニック学会第44回大会に参加した日本の麻酔科医・ペインクリニック医への慢性広範痛症(CWP)や線維筋痛症(FM)の普及度を調べた。【方法】一般演題の演題番号の下2桁が6で割れる数字の演者36人(麻酔科医・ペインクリニック医)に以下の質問を行った。CWPの概念を知っていますか。FMという病気が存在すると考えていますか。FM患者を何人治療しましたか。【結果】CWPの概念を知っている者は3人(8.3%)、名前は知っているが概念は知らない者は1人(2.8%)、CWPの概念を知らない者は32人(88.9%)であった。35人中(1人は記載不備で不明)、FMは存在すると考えている者は22人(62.9%)、FMは存在しないあるいは存在が怪しいと考えている者は5人(14.3%)、わからないと答えた者は8人(22.9%)であった。今までに治療したFM患者の数は10-20患者が1人(2.8%)、約10患者が1人(2.8%)、3患者が2人(5.6%)、2患者が4人(11.1%)、1患者が3人(8.3%)、1患者もいない者が25人(69.4%)であった。【考察】日本の麻酔科医・ペインクリニック医にFMは少し普及してきたが、CWPはほとんど普及していない。
[PR]

# by fibromyalgia11 | 2011-08-04 19:10 | FMの雑感

日本ペインクリニック学会とWorld Congress on Painにおける線維筋痛症、慢性広範痛症、CRPSの演題数の比較

日本ペインクリニック学会第45回大会
2010.7.21-23 松山市

抄録

日本ペインクリニック学会とWorld Congress on Painにおける線維筋痛症、慢性広範痛症、CRPSの演題数の比較


Comparison of the number of subjects of fibromyalgia, chronic widespread pain, and complex regional pain syndrome between 43rd and 44th Japanese Association for the Study of Pain and 12th and 13th World Congress on Pain

【目的】日本と世界の学会における線維筋痛症(FM)、慢性広範痛症(CWP)の普及度を調べた。【方法】日本ペインクリニック学会43、44回大会(国内学会)と12th 、13th World Congress on Pain(国際学会)の一般演題におけるFM、CWP、複合性局所疼痛症候群(CRPS)の演題数を比較した。両学会の一般演題の演題名にFM、CWP、CRPS又は反射性交感神経性ジストロフィー(reflex sympathetic dystrophy)が入っている演題数を調べた。【結果】国内学会の一般演題620演題中、FMの演題は7題(1.1%)(3題が演者の演題)、CWPの演題が2題(0.3%)(2題はFMの演題と同一でありすべて演者の演題)、CRPSの演題が30題(4.8%)であった。国際学会の一般演題3309演題中、FMの演題は114題(3.4%)、CWPの演題が9題(0.3%)(2題はFMの演題と同一)、CRPSの演題が68題(2.1%)であった。【考察】FMやCWPはcentral sensitivity syndrome(中枢性過敏症候群)の典型であり、FMの有病率は約2%、FMを含むCWPの有病率は約10%と推測されている。世界におけるFMやCWPの重要性と日本での現状は両学会におけるCRPSとFM、CWPの演題数の差に反映されている。
[PR]

# by fibromyalgia11 | 2011-08-04 19:08 | FMの雑感

線維筋痛症患者における初診時の症状の男女差

日本ペインクリニック学会第45回大会
2010.7.21-23 松山市

抄録

線維筋痛症患者における初診時の症状の男女差
Gender difference in patients with fibromyalgia at the initial visit

【目的】初診時に線維筋痛症(FM)の診断基準を満たした患者における初診時の症状の男女差を調べた。【方法】線維筋痛症患者が初診した際の圧痛点の数、対照点の数、VAS、global-VAS、face scale、short-form McGill pain questionnaire(SF-MPQ)、FIQを比較した。【結果】女性91人(12-83歳、平均48.5歳)、男性21人(27-67歳、平均48.2歳)、であった。女性と男性の圧痛点の数(13.9vs14.2)、対照点の数(2.6vs3.4)、VAS(70.9vs77.2)、global-VAS(52.7vs62.2)、face scale(12.9vs13.8)、SF-MPQのtotal pain rating index(22.8vs27.5)とevaluative overall intensity of total pain experience(3.3vs3.8)、FIQ(69.2vs79.9)であり、いずれもMann-Whitney U-testにおいて統計学的有意差はなかった。【考察】FM患者の症状には有意差はなかったが、男性の方が症状が重篤な傾向があった。演者は平日の午前中に交通の便の悪い場所で診療を行っているため、就労中の患者は受診が困難である。男性の方が女性より就労中である割合が多いことがその原因かもしれない。
[PR]

# by fibromyalgia11 | 2011-08-04 19:06 | FMの症状

・ペインクリニック医の2/3は心因性疼痛単独が存在すると信じている

日本ペインクリニック学会第45回大会
2010.7.21-23 松山市

抄録

日本の麻酔科医・ペインクリニック医の2/3は心因性疼痛単独が存在すると信じている
Two-thirds of Japanese anesthesiologists and/or pain clinicians believe an existence of psychogenic pain alone.

【目的】日本の麻酔科医・ペインクリニック医のうち心因性疼痛単独が存在すると考えている者の割合を調べた。【方法】日本ペインクリニック学会第44回大会の一般演題の演題番号の下2桁が6で割れる数字の演者36人に心因性疼痛単独が存在すると考えているかどうかを尋ねた。【結果】記載不備のため1人の回答はわからなかった。35人中、心因性疼痛単独があると信じている者は23人(65.7%)、ないと信じている者は10人(28.6%)、どちらかわからない者は2人(5.7%)であった。【考察】心因性疼痛単独の存在の有無により神経障害性疼痛の意味合いが異なる。疼痛の原因の観点から疼痛は侵害受容性疼痛、神経因性疼痛(または神経障害性疼痛)、心因性疼痛の三つに分類されていた。日本語の教科書の多くにその由の記述がなされている。しかし、疼痛の原因の観点から疼痛は侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛の二つ、あるいは侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、両疼痛の合併の三つに分類されると考える医師が徐々に増えている。英語論文ではpsychogenic painという用語はほとんど用いられなくなった。心因性疼痛単独の存在の有無は世界医学と日本医学の差の1つである。
[PR]

# by fibromyalgia11 | 2011-08-04 19:05 | その他の疼痛

線維筋痛症と慢性広範痛症ー中枢性過敏症候群の代表疾患

戸田克広:線維筋痛症と慢性広範痛症ー中枢性過敏症候群の代表疾患 診断と治療 99(6) 1088-1093,2011

線維筋痛症の最新の治用方法を記載しています。
[PR]

# by fibromyalgia11 | 2011-08-03 19:49 | FMの雑感

線維筋痛症には抗不安薬は無効

Russell IJ, Fletcher EM, Michalek JE, et al: Treatment of primary fibrositis/fibromyalgia syndrome with ibuprofen and alprazolam. A double-blind, placebo-controlled study. Arthritis Rheum 34: 552-560, 1991
偽薬二つ併用群、偽薬とイブプロフェン併用群、偽薬とアルプラゾラム(ソラナックス®)併用群、イブプロフェンとアルプラゾラムの併用群の4群。Tender point index(16か所の圧痛点に圧痛の程度を掛け合わせた指数) で評価(この指標は圧痛の程度を示す,つまり刺激を加えたことにより引き起こされた疼痛を示す)。偽薬二つ群、偽薬とイブプロフェン群、偽薬とアルプラゾラム群、イブプロフェンとアルプラゾラム群の4群。偽薬とイブプロフェン群、偽薬とアルプラゾラム群、イブプロフェンとアルプラゾラム群の3群は有意にTender point indexを改善。しかし、偽薬二つ併用群も有意にTender point indexを改善。これらの3群は偽薬二つ群とは有意差なし。二重盲検法が終了した後にイブプロフェンとアルプラゾラムの併用を対照群なしで使用するとTender point indexはさらに低下。

 この論文は二重盲検法であり、偽薬とアルプラゾラム(ソラナックス®)併用群は有意にTender point indexを改善しています。しかし、偽薬二つ併用群でも有意にTender point indexを改善しています。さらに偽薬二つ併用群での変化量は他の3群の変化量と比べて有意差はありません。

 偽薬とアルプラゾラム(ソラナックス®)併用群は有意にTender point indexを改善している点のみを取り上げて「アルプラゾラム(ソラナックス®)は二重盲検法で線維痛症に有効。」と解釈してそれが引用されている場合もあります。しかし、偽薬二つ併用群でも有意にTender point indexを改善しており、偽薬二つ併用群での変化量は他の3群の変化量と比べて有意差はありません。そのため、この論文は「二重盲検法ではアルプラゾラム(ソラナックス®)は線維痛症に有効とは言えない。」と解釈すべきです。
 二重盲検法が終了した後にイブプロフェンとアルプラゾラムの併用を対照群なしで使用するとTender point indexはさらに低下しています。この研究は二重盲検法でありません。また、イブプロフェンとアルプラゾラムを併用しているため、この研究では「アルプラゾラムは線維筋痛症に有効」とは言えません。

 この論文では患者数も少なく、この論文を根拠に「抗不安薬は線維筋痛症に有効」と主張することには無理があります。
 
[PR]

# by fibromyalgia11 | 2011-08-02 22:09 | FMの薬物治療各論

日本式線維筋痛症と世界標準のfibromyalgiaの違い

 大変、残念なことですが日本で唱えられている線維筋痛症は日本式線維筋痛症であって、世界標準のfibromyalgiaとは異なります。世界標準のfibromyalgiaは中枢性過敏症候群(central sensitivity syndrome)に含まれます。しかし、日本式線維筋痛症はリウマチや膠原病の類縁疾患と見なされています。日本ではリウマチや膠原病から線維筋痛症に入った人が多いことと、PubMedでfibromyalgiaの英語論文をすべて読んでいる人の割合が少ないこと、利益相反の開示(製薬会社から研究費が出ている、特定の薬が使用されると自分あるいは自分が関連する会社に利益が入る、製薬会社の株を持っている、など)が不十分なことなどがその理由です。リウマチや膠原病の類縁疾患と捉えられていますので、ステロイドやNSAIDが使用されることが多いのです。その他にも、日本で唱えられている日本式線維筋痛症はかなりの部分で世界標準のfibromyalgiaとは異なっています。
[PR]

# by fibromyalgia11 | 2011-07-31 09:13 | FMの雑感
line

世界標準の線維筋痛症を専門家が説明します


by fibromyalgia11
line