筋筋膜性疼痛には統一された診断基準がない
筋筋膜性疼痛は線維筋痛症FMとは全く異なる疾患という説と、筋筋膜性疼痛はFMの初期症状あるいは部分症状という説があります。前者の説では筋筋膜性疼痛とFMは異なる疾患であるが合併する場合あります。後者の説ではFMの不完全型である慢性局所痛症や慢性広範痛症を筋筋膜性疼痛と診断しているにすぎないことになります。つまり、同じ状態を慢性局所痛症や慢性広範痛症、時によってはFMと診断する医師と、筋筋膜性疼痛と診断する医師がいるということです。
国際疼痛学会でFMの演題を出している医師に尋ねると多くは後者の説を信じていました。私は後者の説を信じています。