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名古屋スタディでは子宮頸がんワクチンの危険性を描出できない

名古屋スタディでは子宮頸がんワクチンの危険性を描出できない

子宮頸がんワクチンに関する名古屋スタディが報告された。

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2405852117300708

1:健康状態の良い人がワクチンを接種する頻度が増え、健康状態が悪い人は接種する頻度が減る。論文の結果にもそれが垣間見えている。この論文はそれを補正していない。
 ワクチン接種群と非接種群で有病率を比較している。ワクチン接種群の患者はワクチン接種前の症状のある患者(有病率に近い)とワクチン接種後に新規発生した患者(発病率)の合計であり、それを非接種群における症状のある患者(有病率に近い)と比較している。そのためワクチン接種群における症状のある患者数は非接種群における症状のある患者数と同程度かやや多くなるはずである。しかし、table3(年齢補正している)では24の症状のうち10の症状でワクチン接種群の方が患者数が少ないという異常事態。これは健康状態で補正をしていないため、健康状態の良い人がワクチンを接種する頻度が増え、健康状態が悪い人は接種する頻度が減ることを意味している。これではワクチン接種群における症状のある患者数が少なめにあらわされてしまう不公平な研究である。

2:子宮頸がんワクチンの問題点は接種者の2割に発熱が起こるという類ではない。ワクチン接種群の患者はワクチン接種前の症状のある患者(有病率に近い)とワクチン接種後に新規発生した患者(発病率)の合計である。名古屋スタディは発病率が有病率の10%以下の症状を検出することはできないと推定している。ワクチン接種者では恐らく0.1%以下に激烈な症状(就学不能になるほどの記憶障害等)が起こる。そのためワクチン接種者と非接種者で副作用の頻度を比較しても、子宮頸がんワクチンの問題点を示すことはできない。ごくまれな症状を示すことはできないと著者自身が論文中で述べている。

3:2とも関連するが症状の重篤度が無視されている。例えば記憶障害という症状でも、軽度の記憶障害と、就学不能の重度の記憶障害を区別していない。

 子宮頸がんワクチンの問題点はごくまれに就学不能な激烈な副作用がでること。名古屋スタディの方法では子宮頸がんワクチンの問題点を示すことはできない。

 日本国政府は子宮頸がんワクチンとごくまれにおこる就学不能な激烈な副作用の因果関係を認め国家賠償をすべきと私は考えている。現時点では国家賠償は全くないとは言わないが、きわめて不十分な賠償と言わざるを得ない。因果関係を認めた上で、国家賠償を行った後に、国民に子宮頸がんワクチンの長所(子宮への一部のウイルス感染の確率を減らすという事実から子宮頸がんが減ると推測される。ただし現時点では子宮頸がんが減るというデータはない)と短所(ごくまれに就学不能の激烈な副作用が出る)の両方を開示して、それを受けるかどうかを各個人に任せればよいと思う。
 米国では子宮頸癌ワクチンの被害者49人に約600万ドルが支払われた。
https://www.washingtontimes.com/news/2014/dec/31/us-court-pays-6-million-gardasil-victims/?utm_campaign=shareaholic&utm_medium=twitter&utm_source=socialnetwork





by fibromyalgia11 | 2018-03-02 12:29 | その他
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世界標準の線維筋痛症を専門家が説明します


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