カテゴリ:複合性局所疼痛症候群( 137 )


複合性局所疼痛症候群におけるMRI,単純レントゲン、骨シンチの有用性の比較

CRPS type Iの診断のための3つの異なる画像診断(MRI,単純レントゲン、骨シンチ)の有効性の評価の無作為振り分けのメタ解析。24の研究、1,916人.結果:各画像診断の有効性の評価のために平均特異度、感度、陰性予測値、陽性予測値を決め、それらをariance statistical testにより統計的に比較した。MRIや単純レントゲンに比べると三相性骨シンチは有意に優れた感度と陰性予測値を持つ。分散検定による解析では特異度と陽性予測値には有意差はない。

Meta-Analysis of the Imaging Techniques for the Diagnosis of Complex Regional Pain Syndrome Type I.
Cappello ZJ, Kasdan ML, Louis DS.
J Hand Surg Am. 2011 Dec 14. [Epub ahead of print]
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by fibromyalgia11 | 2011-12-23 14:56 | 複合性局所疼痛症候群

複合性局所疼痛症候群と末梢神経障害患者の感覚の特徴

complex regional pain syndrome (CRPS) type I and II と末梢神経障害peripheral nerve injury (PNI)における感覚症状のパターンを調べた. 上肢のCRPS-I (n=298), CRPS-II (n=46),および PNI (n=72)患者に対してthe German Research Network on Neuropathic Painに従い質的感覚テストを行った。大部分の患者(66%-69%)は感覚減少と感覚の増大の組み合わせ。PNI 患者(熱や機械的な刺激の感知、熱やpinprickに対する痛覚鈍磨)に比べるとCRPS-I患者は had more sensory gain感覚の増大 (熱や圧迫に対する痛み)が多く感覚の減少が少ない. CRPS-II患者はCRPS-I およびPNIの特徴を共有している. CRPS-Iおよび CRPS-II患者はほぼ同じ体性感覚的特徴を持っているが, CRPS-IIでは機械的刺激の感知が強く障害されている。. In CRPS-I および-IIでは, 冷刺激に対する痛覚過敏/アロジニア (28%-31%) や動的機械刺激に対するアロジニア (24%-28%)は熱や圧迫に対する痛覚過敏 (36%-44%, 67%-73%)より少なく, 機械的刺激に対する感覚鈍磨 (31%-55%)は熱に対する感覚鈍磨(30%-44%)より頻度が高い. PNI患者の約82%は少なくとも一つの感覚の増大あり. QSTによるとCRPS-Iではこれまでより感覚の減少が多く、それは小さい神経損傷あるいは中枢性抑制を意味する。感覚の特徴では、CRPS-I とCRPS-II は連続した疾患である。しかし、最近の示唆とは異なり、小さい神経の障害は大きな神経の障害より少ない。感覚の増大はPNIに多く, 以前考えられていたよりは動物モデルと人間の患者は類似している。

Sensory signs in complex regional pain syndrome and peripheral nerve injury.
Gierthmühlen J, Maier C, Baron R, Tölle T, Treede RD, Birbaumer N, Huge V, Koroschetz J, Krumova EK, Lauchart M, Maihöfner C, Richter H, Westermann A; the German Research Network on Neuropathic Pain (DFNS) study group.
Pain. 2011 Dec 9. [Epub ahead of print]
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by fibromyalgia11 | 2011-12-17 13:31 | 複合性局所疼痛症候群

交感神経節ブロックの副作用およびそれによる治療効果予測因子

一側上肢のみを罹患し罹病期間が1年未満であり投薬や理学療法による通常の治療に反応しない強い疼痛や持続した機能障害のある49人のCRPS-1患者に交感神経ブロックを行った前向き観察研究。結果:15人 (31%) の患者が交感神経ブロックに良好あるいは中等度の反応。反応率は患側が健側より暖かいまたは冷たい型のCRPS-1の間で差がなく、交感神経ブロック後に皮膚温が1.5°Cよりも高くなるかそうはならないで差がない。Allodynia とhypoesthesiaはCRPS-1治療の成功の負の予測因子。CRPS-1治療の成功の正の予測因子となる他覚所見や 自覚症状はない。大部分の患者 (84%) は頭痛、嚥下障害、痛みの増加、背部痛、吐き気、視力障害、そけい部痛、嗄声、穿刺部の血腫などの副作用を経験。重篤な合併症はない。
Predictors of Pain Relieving Response to Sympathetic Blockade in Complex Regional Pain Syndrome Type 1.
van Eijs F, Geurts J, van Kleef M, Faber CG, Perez RS, Kessels AG, Van Zundert J.
Anesthesiology. 2011 Dec 2. [Epub ahead of print]
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by fibromyalgia11 | 2011-12-10 13:42 | 複合性局所疼痛症候群

ケタミンのCRPSへの有効性、系統的総説

系統的総説。3つの無作為振り分け偽薬対照研究、7つの経過観察研究、9つの症例報告。全体としてketamine はCRPSの見込みのある治療法.
Efficacy and Safety of Ketamine in Patients with Complex Regional Pain Syndrome: A Systematic Review.
Azari P, Lindsay DR, Briones D, Clarke C, Buchheit T, Pyati S.
CNS Drugs. 2011 Dec 1. doi: 10.2165/11595200-000000000-00000. [Epub ahead of print]
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by fibromyalgia11 | 2011-12-08 00:17 | 複合性局所疼痛症候群

CRPS患者の安静時と精神的又は起立性ストレス時の心拍変動

20 人のCRPS患者と20人の年齢、性別、BMIを一致させた対照群。心拍変動、圧受容器の感度, 血圧, 1回拍出量, 心拍出量, および全末梢抵抗を臥位と60°の tilt-tableで評価。異なる日に、聴覚逐次加算課題による精神的計算ストレステストの最中に心拍変動を測定。結果:安静時と精神的ストレス、起立性ストレスの際には対照群と比べるとCRPS患者は心拍数と心拍変動は減少したが、圧受容器の感度は変化せず。臥位から起立位になる時、対照群と比べるとCRPS患者は心拍出量を保つことができず,全末梢抵抗は大きく増加していた。血流力学的変化は痛みの期間に相関していたが痛みの強さには相関せず。

Heart Rate Variability in Complex Regional Pain Syndrome during Rest and Mental and Orthostatic Stress.
Terkelsen AJ, Mølgaard H, Hansen J, Finnerup NB, Krøner K, Jensen TS.
Anesthesiology. 2011 Nov 14. [Epub ahead of print]
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by fibromyalgia11 | 2011-11-22 21:43 | 複合性局所疼痛症候群

経大腿カテーテル後に発生したCRPS

本研究が経大腿カテーテル後にCRPSが発生した初めての報告。36歳女性が電気生理学的研究を受け、左大腿静脈経由で房室結節内リエントリー性頻拍焼灼を受けた。1か月後、左足に腫脹を伴うしびれとチクチクした痛みと臀部に軽度の不快感が生じた。下肢の二重スキャンにより左総大腿動脈の仮性動脈瘤(部分的に血栓症があるがその後自然に解決された)が見つかった。難治性の痛み、温度変化、色調の変化、栄養状態の変化が左足に起こった。閉塞性動脈疾患を鑑別するために、通常の血管造影が行われたが、非常に遅い血流が見つかっただけであった。経皮的なoxymetryと3相性骨シンチにより微小血管の機能不全と皮膚血流の低下がcold-typeの CRPSを示唆した.

J Invasive Cardiol. 2011 Nov;23(11):E267-70.
Complex regional pain syndrome following transfemoral catheterization.
Saad A, Knolla R, Gupta K.

大腿よりのカテーテルでCRPSが起こることはありふれたことですが、症例報告されていなかったのですね。
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by fibromyalgia11 | 2011-11-05 20:09 | 複合性局所疼痛症候群

外傷後に発生したCRPSに関する裁判

 複合性局所疼痛症候群(CRPS)は9割以上患者で外傷(手術、点滴、採血、針をさす医療行為を含む)後に発症します。捻挫や打撲傷などごく軽度の外傷後もCRPSが発症します。外傷の程度とCRPSの症状の程度には何ら関連がありません。捻挫や打撲傷を受傷した患者の中でCRPSが発症する患者はごくわずかです。恐らく、CRPSになりやすい要因(女性という性別など)がある人に外傷が加わってCRPSが発症したと推測しています。たとえCRPSになりやすい要因(女性という性別など)があったとしても外傷がなければCRPSは発症しなかったと推測されます。これは私の個人的な考えですが、裁判官も同様の考え方を通常しています。
 医療行為後にCRPSになり裁判になることがあります。通常は医療行為がCRPS発症の原因あるいは原因の一つと見なされます。しかし、神経に針が刺さった場合を除けば、医療行為そのものには過失がないと判定されることが多いように思います。神経に針が刺さった場合を医療側の過失とすることが適切かどうかはここでは述べません。手術によりCRPSが発症したことを過失と見なすと手術そのものをすべて中止せざるを得ません。つまり、手術後にCRPSが発症した場合、因果関係は通常認められますが過失とは認められません。
 ただし、適切な治療が行わなければ医療側の過失と見なされ、1000万円以上の損害賠償が認められます。医療行為ではない外傷の場合も、適切な治療が行われないと医療側の過失とされます。
 素因減額という概念があります。CRPSになりやすい要因のある人にCRPSが起こったのであるから素因の分だけ損害賠償額を減額するという理論です。最高裁は首長事件で素因減額を否定しています。首が長い人が頚椎捻挫になっても素因減額しませんでした。しかし、素因減額は頻繁に行われています。

 線維筋痛症もCRPSと類似しています。しかし、外傷後に発症した人の割合は半数以下です。線維筋痛症の場合、外傷とは通常交通事故後の外傷です。裁判官は因果関係に関してはCRPSの場合と同様に考えるようです。CRPSと異なり、適切な治療が行われなくても医療側は過失を現時点では問われません。

 PTSDも同様と思います。同程度に怖い思いをした人でも全員がPTSDになるわけでもありません。なぜPTSDが起こるのか完全に分かっているわけではありません。しかし、外傷後にPTSDが起こった場合には因果関係が通常認められます。PTSDでは因果関係が認められ、線維筋痛症では因果関係が認められないことはおかしなことです。
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by fibromyalgia11 | 2011-10-30 11:11 | 複合性局所疼痛症候群

免疫調整薬の効果の系統的総説

免疫調節薬の効果の系統的総説。39の論文。理論的には免疫調節薬の使用は炎症を抑え障害のある手や足の機能を改善する。しかし、より質の高い研究が必要。
Effect of Immunomodulating Medications in Complex Regional Pain Syndrome: A Systematic Review.
Dirckx M, Stronks DL, Groeneweg G, Huygen FJ.
Clin J Pain. 2011 Oct 13. [Epub ahead of print]
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by fibromyalgia11 | 2011-10-22 15:01 | 複合性局所疼痛症候群

ケタミン点滴の効果

49人の患者に369回の外来でのketamine点滴を行い、後ろ向き研究。データがないため36回の点滴は除外。18人(37%)はCRPS.残りの31人31 (63%)のうち, 8人は難治性頭痛、7人はひどい背部痛。全員VASが有意に低下、5.9 (standard error [SE] 0.35). CRPSの患者ではVASの低下は7.2 (SE 0.51, P<0.001); 他の疾患ではVASの低下は5.1 (SE 0.40, P<0.001). 群間の差の2.1は有意(SE 0.64 P=0.002). 29人の患者では疼痛改善の期間を記録。the Bernoulli modelを用いると, 難治性の疼痛状態患者での疼痛改善の持続の確率は90%信頼区間で59-85% (3週以上では23-51%). 副作用はわずかであった。

Efficacy of Outpatient Ketamine Infusions in Refractory Chronic Pain Syndromes: A 5-Year Retrospective Analysis.
Patil S, Anitescu M.
Pain Med. 2011 Sep 21. doi: 10.1111/j.1526-4637.2011.01241.x. [Epub ahead of print]
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by fibromyalgia11 | 2011-09-27 22:05 | 複合性局所疼痛症候群

交感神経ブロックはSympathetically maintained pain の診断に有用か

Sympathetically maintained pain (SMP)。経験豊富な麻酔科医が19人の患者(SGBや胸部交感神経ブロック11人、腰部交感神経ブロック12人)。痛みの程度をブロック前、ブロック後10分、30分、1時間、3時間、6時間で調べた。両側の皮膚温をブロック前30分、ブロック後120分まで測定、冷却、加温、接触、振動刺激の閾値をブロック前後に調べた。結果:23回のブロック中10回(43%)ではSMPの診断には適さなかった(4回は皮膚温上昇が不十分、6回は痛い部位での冷却と接触の閾値が増加した)。11回のブロックでは感覚閾値は有意には変化せず。2人では冷却と接触の閾値が顕著に低下した。SMPは少なくとも1つのブロックにより併用した体性感覚ブロックなしで皮膚温の増加が起こった12人中1人(25%)で診断可能であった。結果:交感神経ブロックはSMPの診断に有用であった。しかし擬陽性(故意ではない感覚ブロック)や擬陰性(不十分な交感神経ブロック)の可能性があるためその価値は限定的。SMPの適切な診断を行うためには、ブロック後少なくとも90分間の交感神経機能と体性感覚機能の適切なモニターが必要。

Are Sympathetic Blocks Useful for Diagnostic Purposes?
Krumova EK, Gussone C, Regeniter S, Westermann A, Zenz M, Maier C.
Reg Anesth Pain Med. 2011 Sep 20. [Epub ahead of print]
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by fibromyalgia11 | 2011-09-27 20:48 | 複合性局所疼痛症候群
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世界標準の線維筋痛症を専門家が説明します


by fibromyalgia11
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